
「人と話している最中にスマートフォンを操作するのはマナー違反だ」と、よく言われます。 では、同じ状況で手帳やノートにペンでメモを取る行為も、マナー違反にあたるのでしょうか?もちろん、相手の話にまったく耳を傾けず、手元の作業に没頭するのは失礼です。しかし、議論の要点を書き留めるなど、適度な筆記が求められる場面も少なくありません。
アナログはOKで、デジタルはNG?
スマートフォンに慣れ親しんだ世代にとって、手書きよりもキーボード入力のほうが速く、効率的だと感じるのは自然なことです。私自身、PCでのタイピングを多用しますが、「紙への筆記は許されるのに、デジタルでの記録はマナー違反だ」という風潮には、強い違和感を覚えます。
新しいものへの抵抗感の正体
こうした意見の背景には、特に年配の管理職世代が持つ「デジタルアレルギー」があるのかもしれません。 ふと、祖父から聞いた話を思い出します。毛筆がまだ主流だった時代、最新の「万年筆」を使っていたところ、上司からひどく叱責されたそうです。今やレトロな筆記具の代表格である万年筆も、当時は「常識外れの道具」と見なされたのです。 現代のスマートフォンやPCが置かれている状況も、これと全く同じではないでしょうか。人間は、慣れ親しんだ既存のやり方と異なる新しいものを、無意識に拒絶してしまう傾向があるのだと思います。
現代におけるスマートフォンの役割と真のエチケット
新聞、地図、書籍、そして情報収集のツールとして、あらゆるものがスマートフォンに集約された現代。この現実を無視して、ただ「スマホを使うこと」自体をマナー違反と断じてしまうのは、時代にそぐわない考え方です。「スマホ=ゲームや遊びの道具」という認識は、もはや過去のものです。
道具がアナログかデジタルか、という点は問題の本質ではありません。本当に大切なのは、**「周囲への配慮」**です。通知音を消し、相手との対話を尊重し、TPOをわきまえて使用する。それこそが、時代を問わない最低限のエチケットだと、私は考えます。






















