50万円のシュタイフの耳ボタン

 

 

シュタイフの偽物を見分ける【完全ガイド】耳のボタンとタグの歴史と変遷で真贋鑑定

ドイツの老舗ぬいぐるみメーカー、シュタイフ社が生み出すテディベア。その愛くるしい表情は世界中のコレクターを魅了し、歴史的価値や希少性から高値で取引されることも少なくありません。しかし、その人気ゆえに精巧な偽物や模倣品も存在します。

「このシュタイフ、本物…?」「譲り受けた古いテディベアの価値が知りたい」

そんなあなたの疑問に答える鍵は、左耳に輝く「ボタン・イン・イヤー(Knopf im Ohr)」と、それに付随するタグに隠されています。これらは単なる飾りではなく、製造年代や限定品か否かを示す、いわばテディベアの血統書。この記事では、プロの鑑定士も注目するシュタイフの耳ボタンとタグの歴史、種類、そして真贋鑑定における重要性を、お宝キーワードと共に深く掘り下げていきます。

あなたがお持ちのシュタイフ、その本当の価値を知りたくありませんか?
眠っているテディベアが驚きの価格になることも!




シュタイフの象徴「ボタン・イン・イヤー」誕生秘話と進化の歴史

シュタイフ社が製品にボタンを取り付け始めたのは1904年。氾濫する模倣品と明確に区別するための、世界初の品質保証の証でした。当初はロゴのない金属ボタンでしたが、すぐにシュタイフの象徴となる「エレファント(象)」が刻印され、その伝説が始まりました。

シュタイフの主な耳ボタンの変遷を年代別に示す画像

シュタイフの主な耳ボタンの変遷。年代によってデザインが異なります。

【アンティークの証】初期のボタン:エレファントボタンの衝撃的な価値

1904年末から1905年初頭という、ごくわずかな期間だけ使用されたのが「エレファントボタン」です。その名の通り象のレリーフが特徴で、初期のものは象の尻尾がS字のように上を向いています。このボタンこそ、アンティークシュタイフの中でも別格の価値を持つお宝の証です。

その希少性は、驚くべきエピソードによって証明されています。かつて銀座のデパートで開催された展示会で、なんとシュタイフのテディベアからこのエレファントボタンだけが盗まれるという事件が発生しました。当時ですら、ボタン単体の価値が50万円を下らないとされ、コレクター垂涎の的だったのです。ボタンのないテディベアも多く存在しますが、オリジナルのエレファントボタンが現存する個体は、まさに博物館級の価値を持つと言えるでしょう。

非常に希少価値の高いアンティークシュタイフのエレファントボタン

50万円以上の価値が付いたこともある、伝説のエレファントボタン

本物のアンティークシュタイフと出会いたい方へ。
一生の宝物になる一体を見つけてみませんか?

ボタンの変遷:ロゴと素材で年代を見分ける方法

エレファントボタンの後も、シュタイフのロゴは時代と共に変化します。ここが年代特定の重要なポイントです。

  • 1906年頃~: 「Steiff」の文字が刻印されたボタンが登場。初期のものは文字が丸みを帯びていたり、ハイフン(-)の代わりにピリオド(.)が使われたりする特徴があり、これらも価値が高いです。
  • 戦前・戦中期: 戦時下の金属不足により、ニッケルメッキ、真鍮、鉄など素材が多様化。ロゴが簡略化されたものもあり、時代の背景を物語る貴重な資料です。
  • 戦後: ロゴデザインが洗練され、現在まで続くスタイルが確立。大文字「STEIFF」の刻印が主流となり、後に小文字「Steiff」も登場します。ボタン裏の形状も年代特定の手がかりになります。
  • 現代: 限定品や復刻版には、金メッキやクリスタル付きのボタンなど、コンセプトに合わせた特別なボタンが使われます。これらはコレクション価値を一層高めます。

ボタンの錆びや文字の摩耗具合も、本物のアンティークが持つ風合い。専門家はこれらの細部から製造年代を正確に特定しています。

もう一つの血統書:シュタイフタグの役割と色の意味

耳ボタンと対をなす重要な証明が、布製のタグ(イヤーフラッグ)です。このタグの色と記載内容が、テディベアの素性を雄弁に語ります。タグがない、あるいはボタンがない個体も存在しますが、両方が揃っていると価値は飛躍的に高まります。

シュタイフのタグの種類を色別(白赤、黄、白黒)に示す画像

タグの色でテディベアの種類がわかる!シュタイフタグの基本3種

タグの色が示す意味:白タグは限定品の証!

シュタイフのタグは、主に以下の3色で分類され、それぞれがテディベアのシリーズや特性を示しています。

  • 白地に赤文字のタグ: 限定生産品の証です。リミテッドエディションや復刻版(レプリカ)に使われ、生産数が限られるためコレクター価値が最も高くなる傾向にあります。タグに記載されたシリアルナンバーがその希少性を証明します。
  • 黄色地に黒文字のタグ: シュタイフの最も標準的なタグで、カタログ掲載の通常生産品に取り付けられています。しかし、黄色タグでも古い年代のものは現存数が少なく、価値が認められます。記載された製品番号は鑑定の重要情報です。
  • 白地に黒文字のタグ: 特定の国やイベント向け、サンプル品など、より特別な限定品に使用される希少なタグです。市場に出回ることが少ないため、高値で取引されることも珍しくありません。

タグの記載内容と変遷:製品番号(アーティケルナンバー)の読み解き方

タグに記載される情報も時代と共に変化し、真贋鑑定の重要な手がかりとなります。

  • 製品番号(アーティケルナンバー): タグに記載された数字は、テディベアのモデル、サイズ、素材、詰め物、製造年代を特定するための暗号です。シュタイフの公式カタログや資料と照合することで、詳細なプロフィールが判明します。
  • 素材表記: 「Mohair」や「Cotton」など、使用素材が記載されています。偽物はこの表記が曖昧なことがあります。
  • その他: CEマーク(EU安全基準)や洗濯表示なども、比較的新しい年代のモデルには記載されています。

古いタグほどフォントに味があり、手作業で縫い付けられた温かみがあります。こうした細かな点も、本物のシュタイフが持つ魅力の一つです。

胸元のアイデンティティ:チェストタグの歴史

1926年頃からは、製品の個性をより明確にするため、胸に紙製のラベル(チェストタグ)が付けられるようになりました。紙製のため紛失しやすく、綺麗な状態で現存しているものは評価が高まります。

年代別のシュタイフのチェストタグの変遷を示す画像

デザインの変遷が面白いシュタイフのチェストタグ

  • 初期のチェストタグ: 厚手の紙に「Original Teddybär」などの名前が印刷されていました。円形や盾形など形状も様々です。
  • デザインの変化: 年代によって色、フォント、イラストが大きく異なります。赤い縁取りや動物の顔が描かれたものなど、多種多様なデザインはコレクターの楽しみの一つです。
  • 「GERMANY」の表記: 特に戦後の製品には「Made in Western Germany」といった原産国表示があり、製造年代を特定する重要な手がかりとなります。

【鑑定の極意】ボタン・タグ・チェストタグの総合鑑定

シュタイフの真贋と価値を見極めるには、これまで見てきた耳ボタン、タグ、チェストタグの3点を総合的に鑑定することが不可欠です。それぞれの特徴が、製造年代やモデルと一致しているか(整合性)を確認します。

例えば、希少なエレファントボタンが付いていても、タグが明らかに新しいものであれば、後から付け替えられた可能性があります。逆に、タグがなくてもテディベア本体の状態やモデルの希少性によっては高い価値がつくこともあります。これらのパーツが全て揃った「オールID」と呼ばれる完品状態のテディベアは、コレクター市場で最高評価を受けます。

「うちのシュタイフ、オールIDかも?」
その価値、専門家に見てもらいませんか?

シュタイフ買取強化中の専門店はこちら

まとめ:シュタイフの証が語る、100年以上の物語

シュタイフのテディベアに付けられた小さなボタンやタグは、単なる装飾ではありません。それらは、100年以上にわたるシュタイフ社の歴史、品質への揺るぎない誇り、そして一体一体に込められた愛情を物語る、動かぬ証拠なのです。色褪せたタグの風合いや、丁寧に作られたチェストタグは、そのテディベアが過ごしてきた時間を静かに語りかけてくれます。

もしあなたがシュタイフのテディベアに出会ったら、ぜひその左耳と胸元を優しく確かめてみてください。そこに隠された小さなサインが、テディベアの奥深い魅力をさらに教えてくれるはずです。そして、もし伝説のエレファントボタンや古いタグを見つけたなら、あなたは歴史の一部を手にしたのかもしれません。ボタン一つ、タグ一枚に、コレクターたちの心を掴んで離さないロマンが詰まっているのです。

この記事が、あなたのシュタイフ テディベアへの理解を深め、その真の価値を再発見する一助となれば幸いです。

 

シュタイフテデイベア
おすすめの記事